食品の期限表示(消費期限・賞味期限)は、消費者が食品を購入したり、正しく使用する上での重要な情報源です。
近年、食品の期限表示を根拠なく延長したり、その設定根拠が曖昧(あいまい)な事例が相次いで報道され、食に対する消費者からの信頼を大きく損なう事態となっており、営業者に対する消費者の目は、日々厳しくなっています。 |
○期限設定についての基本的な考え方
期限設定については、食品の特性等に応じて、微生物試験や理化学試験及び官能検査の結果に基づき、科学的・合理的に行うこととされており、当該食品に関する知識、経験、情報などを最もよく把握している製造業者等が責任をもって設定する必要があります。
また、期限を設定した根拠を整理保管し、消費者などから問い合わせがあった場合は、的確に情報提供や説明ができるようにしなければなりません。
具体的な期限設定の方法は、一般的には一定の条件での保存試験を行い、その経時的な変化を微生物検査などで確認し、設定することになりますが、保存試験の期間や検査項目などは食品の原材料や加工方法、包装形態や保存方法などによって異なります。
保存試験は、夏場の気温の高い時期や、家庭での保管なども考慮する必要があります。
さらに、このような試験検査を踏まえて「ここまでなら大丈夫」と定めた期間に対して、安全率を考え、実際の表示は20〜30%程度短く表示することになります。
参考資料:「よくわかる食品の期限設定」(平成8年 新潟県作成)(PDF 440KB)
期限表示が食品衛生法で義務づけになった頃に新潟県で作成したパンフレットです。
考え方は現在も変わっていませんので、ご活用ください。
「期限表示と保存方法の設定等に関する研究(そうざい、納豆)」(PDF 880KB)
「和洋菓子のための官能検査による消費・賞味期限設定マニュアル」(PDF 177KB)
食品表示制度について(法律&お役立ちリンク集)
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POINT! |
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◎ 期限設定の責任者は製造者 |
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◎ 根拠はいつでも説明できるようにする |
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◎ 保存試験は期限より長期に実施 |
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◎ 検査項目は、微生物、理化学、官能検査を組み合わせて考える |
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◎ 表示する期限は、保存試験の結果に安全率を見込んで定める |
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下記のホームページなどを参考に、科学的、合理的に期限設定に取り組んでください。 |