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新潟県福祉保健部生活衛生課食の安全・安心推進係
新潟県福祉保健部生活衛生課
〒950-8570 新潟県新潟市中央区新光町4-1
もっと知りたい!
テーブルマーク株式会社 新潟魚沼工場(新潟県南魚沼市)
「さぬきうどん3食」
テーブルマーク株式会社新潟魚沼工場が製造している「さぬきうどん3食」のことをもっと知りたい!
このページでは、「さぬきうどん3食」について、テーブルマーク株式会社新潟魚沼工場の西条(さいじょう)品質管理部長に詳しく伺います。
西条品質管理部長、よろしくお願いします!
テーブルマーク株式会社新潟魚沼工場 品質管理部の西条です。
よろしくお願いします。
うどんの生地は、なぜゆっくりと伸ばし、時間をかけた熟成が必要なのですか?
うどんの生地には、小麦粉のたんぱく質であるグルテンが含まれており、ゆっくりゆっくり伸ばすことや時間をかけて熟成を行うことで、グルテンが生地内で均一化し、引き締まることによって、うどんのコシとして重要な弾力性が生まれます。
生地を麺状にカットする方法が、「包丁切り」と「スリッター」の2種類があると聞きましたが、使い分けるはどうなっているのですか?
本場讃岐うどんのお店で、職人さんが包丁でカットする製法を再現したのが、「包丁切り」といったカット方法になります。包丁でカットした麺状は、カット面が鋭角になっており、茹で上がり後の麺の形状がつつみ型になることから、食べる際に汁が麺に絡みやすく、のど越しも非常に良くなります。
「スリッター」については、メリットが全ての麺状が、同じ幅、厚み、長さでカットされることから、業務用として外食チェーンやスーパーの惣菜コーナー等で使用されることが多くなります。
カット面は、包丁切りと比べると若干丸みを帯びた形状となりますが、味や食感は抜群です。
包丁切りだと、生地を麺状にカットした際に、太さのバラツキは出ないのですか?
包丁切りは、スリッターに比べて、若干の太さのバラツキが発生します。そのため、カットされた麺状の幅や厚みには目安基準値を設定し、製造開始時、その後1時間ごと、製造終了時に麺状の幅や厚みを測定し、記録しています。
うどんを茹でる温度、うどんを冷却する温度も管理しているのですか?
うどんを茹でる温度については、98℃以上という管理基準値が設定されており、冷却する冷却水の温度については、5℃以下という管理基準値となっています。
こちらも製造開始時、その後1時間ごと、製造終了時に茹で温度や冷却水温度をモニタリングし、記録しています。
冷凍うどんは、凍結が重要とききましたが、どのような管理をしているのですか?
茹で上げた直後のうどんは、最適なコシの状態であったとしても、ただ冷凍するだけではコシの強さは保たれません。
冷凍が進む間に、うどんに含まれる水の粒が集まって大きな氷となり、うどんの組織を圧迫して壊してしまうからです。
この問題をクリアするために、テーブルマークは、ベストなコシの状態で一気に、-35℃以下の温度帯で「急速冷凍」を行なっています。
この冷凍技術により、水の粒は小さなまま氷となり、うどんの組織を壊すことがなく、コシの強さが保たれています。
ここで重要なのが、常に凍結設備が-35℃以下であるかチェックを行うことです。製造時においては、-35℃以下であることを3時間ごとにモニタリングを行い、記録しています。
冷凍うどんのコシの強さに秘密はあるのですか?
うどんのコシの強さは、麺の外側と内側の水分量の差から生まれます。
外側は水分80%前後で、もちもちとした食感に。それと同時に、内側を水分50%前後で弾力のある食感とすることで、最適なコシが味わえるのです。
時間が経つと、外側と内側の水分量が均一となり、コシは失われていきます。これがいわゆる「伸びた状態」ということです。
製造ラインには、金属検査、X線検査と多くの検査機を使用していますが、そんなに検査が必要なのですか?
冷凍うどんの製造ラインには、金属検査機が3台、X線異物検査機が1台設置されています。
特に金属検査機については、茹で上げた直後に1台、急速凍結後に1台、外袋パッケージされた後に1台設置しており、それぞれうどんの状態によって検査を行っています。また、外袋パッケージされた後の最終工程に設置されている金属検査機については、「CCP:重要管理点」とし、製品の安全を確保する重要管理工程となります。
金属検査機、X線異物検査機の各検査機は、製品への異物混入を防止する為、1食ずつ全数を通過させており、各検査機の精度確認を製造開始時、その後1時間ごと、製造終了時にテストピースを通過させ、確実にテストピースが検知排除が出来るかの点検を確実に実施し記録しています。
どうしてそんなに厳しく検査をしているのですか?
当社では、お客様に「美味しい」はもちろん、「安心・安全」な商品を提供するために、食品安全マネジメントシステムを導入しています。
特に国内外22か所の自社グループ工場では、「FSSC22000」を取得し、食品安全管理を進めています。
これらの規格は、他のISO規格と同様、審査機関による認証を受けたあとも定期審査、更新審査が義務づけられています。
テーブルマークは、これら規格に基づく安全管理が当たり前に行える生産現場こそ、最高水準の安全管理が実現されていると考えています。
食品安全に関わるHACCP・ISO22000・FSSC22000は食品安全管理の範囲がそれぞれ異なっています。FSSC22000はこの中で最も広範囲をカバーする規格なのです。
「讃岐うどん」の他に別のうどんは製造しているのですか?
当工場では、讃岐うどんともう一つ「稲庭風うどん」を製造しています。
稲庭風うどんは、細い麺ですが、こちらも包丁切りでカットし製造を行っています。
なぜ、新潟県で製造しているうどんなのに「讃岐うどん(香川県)」、「稲庭風うどん(秋田県)」として商品を提供できるのですか?
生めん類で名産・特産・本場・名物などを表示しなければ、自由に名称は使用可能です。
当社の製造ラインについては、讃岐うどんの製法を取り入れて製造を行っていますが、前述の通り、新潟県で製造を行っているため、残念ながら「本場讃岐うどん」とは表示できないのです。
また、「秋田稲庭うどん」については、手延べ製法による干しうどんであり、当社では冷凍で商品を提供させていただいている事から「稲庭風」として商品名を表示し、製造を行っています。
西条品質管理部長、詳しく教えてくださり、ありがとうございました!
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